多感覚ICTを用いたフレイル予防
回復支援システムの研究開発
回復支援システムの研究開発
エイジフリー社会の実現を目指して
日本は世界でも屈指の長寿大国です。今後、医療や介護の需要が急増(2025年問題)するため、「健康な状態」と「要介護の状態」との中間段階である「心身機能脆弱状態(フレイル)」の予防と、フレイルからの回復が急務となります。
また、急速な少子高齢化による労働人口の減少と人手不足が問題となっていきます。
本研究では、エイジフリー(高齢者が生き生きと活動し、社会貢献可能な)社会の実現を目指して、フレイルに着目し、要介護の期間を短縮するため、フレイルの早期発見・予防・回復を高効率支援するシステム・デバイスを開発することを目的とします。
人は年齢を重ねると、体力や気力が減少して思うように活動できなくなります。
このように心身虚弱になる状態のことを『フレイル』と呼びます。
フレイルは、2014年に日本老年医学会が提唱した概念で、『加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態』を表す“frailty”の日本語訳です。
健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。
1. フレイル予防に効果的な運動を自発的かつ持続的に実施
2. フレイルの早期かつ効率的な検知
3. フレイルからの回復のためのリハビリ支援
4. 遠隔リハビリによる地域社会への復帰支援
5. 孤独を防ぐために、地域活動参加への動機付け
開発内容と目標
上記の5つの重要取組課題を解決するために、以下の技術要素を研究開発していきます。
・歩行機能の維持、向上のための多感覚ICT(特に、メタバースとして仮想公園)を用いたアプリの開発
・手指デバイス(iWakka)や歩行支援デバイス(IP-Cane2、Walk-training Robo)の研究開発
・テーラーメイドフレイル予防・リハビリ支援技術の研究開発
・遠隔検査・リハビリの研究
・顔認証や健康管理のためのウェアラブルセンサによる独居老人の見守りシステム開発
・地域活動参加を促進するための多感覚(視覚、聴覚に加え、触覚・嗅覚)ICTを用いた遠隔書道などのアプリの開発
・症状の階級分けとシステム・デバイス評価
愛知県では、県内主要産業が有する課題の解決を図るため、新技術の開発・実用化や新産業の創出を促進することを目的に、「知の拠点あいち」において産学行政が連携して研究開発に取り組んでいます。
本プロジェクトは、名古屋工業大学 石橋教授を研究リーダーとし、「知の拠点あいち重点研究プロジェクトIV期」プロジェクトSDGsの採択案件に選定され、今後重要な社会問題となるフレイル関わる研究開発を、他の参画機関との連携をしつつ進めて参ります。
プロジェクトへの問い合わせは石橋教授、このプロジェクトを事業化したい企業(事業化パートナー)の問い合わせは株式会社セカンドコンセプトにお願いいたします。
研究リーダー | 名古屋工業大学 教授 石橋 豊 |
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事業化リーダー | 株式会社セカンドコンセプト 萩原 秀和 |
参画機関 | 名古屋工業大学、名古屋大学、国立長寿医療研究センター、株式会社セカンドコンセプト |